COLUMN 002 / 企業の取り組み方

自社はAIにどう説明されている?30分でできる確認方法

自社やサービスがAI検索でどう説明されているかを30分で確認する方法。質問設計、実行条件、回答・引用元の保存、判定、改善へのつなげ方を解説します。

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AEOLab.編集部
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  1. 初版公開。質問設計、回答保存、誤りの判定方法を整理しました。
30 MINUTE CHECKブランド名を一度質問して終わらせず、「何をしている会社か」「条件に合う候補か」「競合と何が違うか」の3種類を確認し、回答本文・引用URL・事実誤認を保存します。最初の目的はスコア化ではなく、改善すべき事実を見つけることです。

最初の確認で知りたい4つのこと

  1. 存在:自社名を含めない一般的な質問でも、候補や情報源として登場するか。
  2. 理解:事業内容、対象顧客、強み、条件が公式情報と同じ意味で説明されるか。
  3. 根拠:どのページ・第三者情報が回答の根拠として示されるか。
  4. 差分:競合は登場するのに自社が出ない質問、または誤解される論点は何か。

この4点を分けると、「表示されなかったから記事を増やす」といった短絡的な判断を避けられます。問題がクロールなのか、情報不足なのか、第三者評価なのか、そもそも質問と自社が合っていないのかを考えられます。

開始前に準備するもの

  • 確認したいAI回答面を1〜2種類。最初から全サービスを追わない。
  • 自社の公式な説明、対象顧客、料金・条件、強みが分かるページ。
  • 競合または比較対象を2〜3社。市場の全企業を網羅する必要はない。
  • 質問と回答を記録する表。スプレッドシートで十分。
  • 実行日時、言語、地域、ログイン状態を残す欄。

AI回答は同じ質問でも変わるため、「今日見えた結果」を普遍的な評価にしません。最初は再確認できる小さな質問セットを作ることが重要です。

質問はブランド指名・非指名・比較の3群で作る

1. ブランド指名:基本情報の正確性を見る

例:「○○社は何をしている会社ですか」「○○サービスはどのような企業向けですか」。公式ページで確認できる事実が、古くなったり誇張されたりしていないかを見ます。

2. 非指名:候補に入る条件を見る

例:「従業員50人のシフト制企業に向く勤怠管理は」「初期設定の支援がある○○ツールは」。自社名を質問に含めず、顧客の状況と選定条件を含めます。

3. 比較:判断軸と差の説明を見る

例:「○○と△△の違いは」「○○を選ぶ際の注意点は」。勝ち負けだけでなく、AIがどの情報を比較軸として使い、出典がどこにあるかを確認します。

QUESTION QUALITY悪い質問を、観測できる質問に変える
避けたい例改善例理由
おすすめのCRMは?営業10人、初導入、運用支援が必要な企業向けCRMは?対象と条件が明確になる。
○○は最高?○○が向く企業と、向かない企業は?肯定を誘導せず、条件を確認できる。
○○のSEO評価は?○○は△△の課題をどう解決し、根拠はどこにある?曖昧な評価ではなく事実を見られる。

30分で行う手順

0–5分
質問を6つ選ぶ

指名2、非指名2、比較2。重要な顧客層とサービスに絞ります。

5–20分
同じ回答面で実行して保存

質問を改変せず、回答全文、引用URL、実行条件を記録します。

20–25分
公式情報と照合

事業内容、対象者、料金、提供範囲、実績など重要事実を確認します。

25–30分
優先課題を3つに絞る

誤り、情報不足、競合だけが持つ根拠から、次に直す項目を決めます。

最低限、8項目を記録する

項目保存する内容目的
質問ID・分類Q01、指名/非指名/比較など同じ質問を追跡する。
質問全文句読点を含む完全な文面言い換えによる差を避ける。
実行条件日時、回答面、言語、地域、ログイン状態再現条件を残す。
回答全文要約せず、表示された内容を保存後から判定を見直せる。
引用元表示URL、ページ名、引用との関係参照理由を調べる。
ブランド言及あり/なし、回答内での役割単なる文字列以上の意味を見る。
事実判定正確/不足/誤り/判定不能改善と訂正の優先度を決める。
次の対応対象ページ、担当、期限観測を施策につなげる。

結果は4パターンで判定する

言及あり・正確

基本情報は届いています。どのページ・第三者情報が根拠かを確認し、同じ質問で持続するかを追います。

言及あり・誤り

まず公式ページに正しい情報が明記されているか確認します。外部の古い情報が参照されている場合は、訂正可能な接点を探します。

言及なし・競合あり

競合が選ばれた理由を、対象者、比較基準、一次情報、第三者の裏付けに分解します。記事本数だけを比べません。

回答が不安定

結論を急がず、日時を変えて反復します。回答が出ない、検索しない場合も欠測として残します。

CAUTION
自社名を含む質問で正しく説明されたことは、「非指名の比較質問でも推奨される」ことを意味しません。質問群ごとに成果を分けてください。

観測結果を改善へつなげる

記録後は、課題を次の順序で整理します。

  1. 重大な誤り:料金、対象、提供可否など顧客判断に影響する誤情報を優先。
  2. 公式情報の不足:AI以前に、読者も確認できない事実をページへ追加。
  3. 取得・重複の問題:クロール、canonical、内部リンク、重複ページを点検。
  4. 参照理由の不足:一次データ、比較条件、実例、更新可能な情報を設計。
  5. 外部の不一致:公式プロフィール、報道、業界ディレクトリなどの事実を確認。

改善後は同じ質問・同じ条件で再観測します。質問を変えた場合は、改善前との単純比較を避けます。

30分の確認を、4週間の継続観測へ広げる

初回確認で重要な問題が見つかったら、質問を増やす前に同じ6問を4週間追います。週1回だけでも、単発の回答と繰り返し現れる傾向を分けられます。曜日・時間を完全に固定できない場合は、実行日時を残して差を解釈できるようにします。

週作業判断
1週目基準となる回答を保存し、重大な誤りを洗い出す。公式情報の不足か、外部情報の不一致か。
2週目同じ質問を再実行し、回答と引用元の差分を記録。単発表示か、繰り返す傾向か。
3週目優先ページを改善。変更日と内容を記録する。何を変えたか説明できるか。
4週目再度実行。ただし短期変化を施策効果と断定しない。次月も追う質問と、終了する質問を選ぶ。

記録表には「引用されたか」以外のメモを残す

たとえば自社が候補に入らなくても、AIが挙げた比較軸が営業現場で実際に使われているなら、コンテンツ企画の手掛かりになります。逆に自社が言及されても、対象外の顧客に推奨されているなら、露出の増加を良い成果とは評価できません。

観測担当と製品担当で月1回、誤り・不足・新しい比較軸を確認すると、AEOの記録をサイト改善だけでなく、FAQ、営業資料、オンボーディングの改善にも再利用できます。

DECISION RULE対応を急ぐ順序
  1. 購入判断や安全性に影響する重大な誤情報
  2. 自社の公式ページにも存在しない重要情報
  3. 複数回続く競合との差・引用元の偏り
  4. 一度だけ現れた軽微な表現差

なお、手作業の確認には、実行者による判定差と観測できる件数の限界があります。質問が増えたら、正確・不足・誤り・判定不能の定義を文書化し、重要な判定は別の担当者が見直します。自動取得を導入する場合も、各サービスの利用条件を確認し、回答保存の成否や欠測を記録してください。自動化そのものがデータの正しさを保証するわけではありません。

参考資料

  1. Google Search Central:AI features and your websiteAI機能における表示、リンク、Search Consoleでの計測に関する公式説明。
  2. OpenAI:Publishers and Developers FAQChatGPT検索での発見と参照トラフィックに関する説明。